名古屋テレビ塔(名古屋市中区錦3)3階特設会場で5月9日、「フェルメール光の王国展in NAGOYA 」が開幕した。
ヨハネス・フェルメールは17世紀のオランダを代表する画家。美しい構図や光の表現で日本でも高い人気を集める。同展はフェルメールが生涯で描いた全37点の「リ・クリエート作品」を一堂に展示。2012年1月に東京の「フェルメール・センター銀座」でスタートし、仙台、大阪など全国各地で開催され、これまでに延べ40万人以上を動員した。
リ・クリエートとは、科学的な検証をもとに当時描かれた色彩を推測し、最新のデジタルマスタリング技術によって再創造する複製画の手法。
同展では「フェルメール・センター・デルフト」より提供を受けた画像素材をもとに、フェルメールが描いた当時の色調とテクスチャーを推測。「実際の修復では不可能な再現を大胆な解釈により実現し、フェルメール・ブルーと呼ばれるラピスラズリの鮮やかな発色も楽しむことができるよう再創造した」という。
作品は全て原寸大でキャンパス地にプリントし、所蔵美術館と同じ額装を施して制作年順に展示する。音声ガイドは俳優の小林薫さんと宮沢りえさんが担当。それぞれ、フェルメールと娘エリザベスに扮(ふん)して作品の世界を伝える。
開館時間は11時~19時(入場は18時30分まで)。観覧料は、大人1,000円、中高生500円、小学生以下無料。6月15日まで。(写真を油絵)