スタジオジブリの映画最新作「思い出のマーニー」(19日公開)の完成披露試写会が2日、都内で行われ、同スタジオが誇る宮崎駿監督(73)、高畑勲監督(78)の両巨頭が同作を絶賛していたことが分かった。宮崎監督が長編からの引退を表明後、最初の作品だけに、プレッシャーもあったという米林宏昌監督(40)は「自信を持ってキャンペーンを回れます」と、太鼓判に感謝した。
「マーニー」が、ジブリの新時代を切り開く作品に“認定”された。試写会の前に開かれた完成報告会見で、西村義明プロデューサー(36)が両巨頭の賛辞を明かした。
宮崎監督は「よく頑張った。麻呂(米林監督の愛称)が1+1=5の男であるというのが分かった」、高畑監督は「作画、美術、それ以降(編集)も頑張って“さすがジブリ”という作品を作り上げた。じじいが去った後にエースともてはやされるであろう」。米林監督にジブリの未来を託したかのようだ。(
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初めて2人の感想を知った米林監督は「うれしいです。ありがとうございます」と素直に喜んだ。初監督作品「借りぐらしのアリエッティ」(2010年)は宮崎監督が企画、脚本、監修を担当。製作中も同部屋で常に宮崎監督を意識せざるを得なかっただけに“解放”されて取り組んだ「マーニー」への高評価に感無量だった。
試写会ではヒロイン·杏奈役の高月彩良=さら=(16)、もう1人のヒロイン·マーニー役の有村架純(21)、杏奈の養母·頼子役の松嶋菜々子(40)、物語の鍵を握る久子役の黒木瞳(53)らが舞台あいさつした。
ジブリ作品出演を熱望していた有村は「本当に夢みたいです…」と感激の涙。「声優も初めてで不安もあって…。杏奈が高月さんで良かった」と、高月に感謝していた。(
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