信州大学人文学部芸術コミュニケーション分野(松本市旭3)はダンスパフォーマンスイベント「Nesting(ネスティング)」を7月26日、松本市役所本庁舎(丸の内3)で開催する。(松本経済新聞)
同分野は芸術を読み解く力を養い、芸術表現を自らが体験し思考することや、学外の機関と芸術家の間のつながりを広げて表現活動を支える役割を担うことを目的に活動。北村明子准教授による身体表現ワークショップゼミの同学部2~4年生21人が参加し、招聘(しょうへい)アーティストとしてダンサーの遠田誠さん(東京)を迎え、4月から取り組んできた。
同ゼミではこれまでも、まつもと市民芸術館や市美術館、縄手通りなどを舞台にしてパフォーマンスを行ってきた。今回のコンセプト「Nesting」は「Nest」(=巣、居心地の良い家)を進行形にしたもの。発表の場を検討した際に、「市役所は暮らし、生活を想像できる場所。いろいろな課があるのも面白い」と決め、学生たちで交渉も行った。「個人情報を扱う場所でもあるので難しい部分もあったが、職員の皆さんの協力もあって実現できることになった」と広報担当の同学部3年島田真理保さん。職員の動きを観察したり、休日を利用してリハーサルを行ったりと準備を進めてきた。(日傘をさす女性 モネ)
本番に向けて練習は大詰めを迎えている。23日には遠田さんの指導の下、動きの確認を行った。ダンスは「市役所内で実際にありそうな動き」をベースにアレンジを加えたもの。椅子を使ってその周りを回ったり、上に乗ったり、くぐったりという動きをつなげて身体表現を生み出す。一つ一つは単純な動きでも、組み合わせを変えて複数の人間が同時に行うことで不思議な印象を与える。時には笑顔を見せながらも、学生たちは真剣な表情で練習に励んでいた。
当日は本庁舎の1~5階を舞台にパフォーマンスを展開する。「市役所でのパフォーマンスは初の試み。市役所だからこそ、驚き、楽しんでもらえるようなイベントにしたい」と学生たちは意気込みを見せる。
開催時間は14時~(15分前から入り口で受け付け開始、先着60人)。入場無料。1時間ほどを予定する。(踊り子 ドガ)