東近江市の名物「東近江大凧(おおだこ)」を調査するため、イギリスとフランスの凧研究家が26日、同市の東近江大凧会館を訪れた。2人は前日に行われた百畳敷大凧の飛揚を見学しており、この日は凧の歴史について東近江大凧保存会メンバーらに熱心に質問して交流を深めた。
イギリスの凧研究家はポール・チャップマンさん(66)。保存会が1981年にロンドンで大凧を披露した際の資料を保管するなどし、長年、日本の凧を研究している。フランスからは、パリにある「ケ・ブランリ美術館」のラリ・セシルさん(34)が来訪。美術館所蔵の日本の凧約40点について、情報収集するための来日という。
この日、2人は同館で大凧の歴史や作り方を学び、昔の凧の絵は鍋の底についたすすや赤土を顔料にして色を塗ったことなどを、熱心に聞いていた。
百畳敷大凧の引き手も体験したセシルさんは「すごい力で揚げることを実際に肌で感じた。人々の熱意にも驚いた」、チャップマンさんは「グアテマラに続き、世界的に重要な東近江大凧を見学でき、有意義だった」とほほ笑んだ。2人は「両国で日本の凧をテーマに企画展を開催しよう」などと話していた。(複製画)
保存会は81年にイギリス、98年にフランスで大凧を揚げた実績がある。2人に付き添った中村章副会長(53)は「縁ある土地から2人が訪れてくれてうれしい。今後も凧を通じ、さまざまな交流を広げたい」と笑顔で話した。
http://www.actdaft.com/goods-oil-painting-129.html