丹後ちりめんを活用した和装小物などの開発に取り組んでいる女子美術大短期大学部(東京都)の学生によるアイデア商品の発表会が、京丹後市大宮町の丹後織物工業組合で開かれ、考案した着物柄などをアピール。地元の織物、和装業界の関係者らも出席し、関心を寄せていた。
丹後2市2町と同組合などでつくる丹後ファッションウイーク開催委員会と同大学は、丹後ちりめんの普及を目的とした協定を平成23年に締結。相互で商品開発などに取り組んでいる。
この日は、同大学部専攻科(デザインコース)の学生らが創作した着物柄などを発表した。
緒方智子さん(21)は、恐竜をモチーフにしたデザインを披露し、「荒々しい恐竜柄を和装小物に取り入れるミスマッチが、逆に若い消費者の感性に響くのでは」とアピール。
羽根田亜子さん(20)は、墨汁とアクリル絵の具などで表現した抽象柄を示し、「ちりめん素材の着物に反映させれば、古典柄にない斬新な着物になる」と説明した。(
印象派油絵)
丹後ちりめん風呂敷の製造、販売を手掛ける「山藤」(与謝野町弓木)の山添憲一代表は「美大生のセンスが光るユニークなアイデア商品も多く、自社商品とタイアップできるか検討したい」。
同短期大学部の小林信恵部長も「学生ならではの意外性のあるアイデア商品が伝統ある着物産業で注目され、消費の裾野が広がれば」と期待を込めた。(西家尚彦)