日本の4月の旅行収支が大阪万博開催中の1970年7月以来、44年ぶりに黒字となった。国際収支速報によると、同月の外国人から得られた収入は1716億円で日本人の海外支出額1539億円を177億円、訪日外国人は約123万人を数え日本人出国者数119万人をそれぞれ上回った
▼日本政府観光局(JNTO)によると、12年の訪日客数は約835万人。13年には1036万人と、ついに大台を超えた
▼しかし世界で最も外国人観光客が訪れる国フランスは桁が違う。12年に訪れた外国人観光客は8300万人。外国人観光客の支出は、358億ユーロ(1ユーロ140円で計算すると5兆120億円)(
恋の湖)
▼スキーリフトの利用延べ日数が5500万日というスキーや国際規模のイベント開催、多くの美術館、2400万人が訪れるというブドウ観光業などの多様性がフランスの強みになっている
▼在日フランス大使館はホームページで「新しい顧客の誕生と、国際的な観光供給拡大の影響で急速に変化している」と分析。「外国人観光客の期待に応えようと、本格的な観光地域づくりに取り組む観光地も一段と増えている。今では各地に観光客が訪れるようになっている」という
▼日本は海外からの観光客を招く努力をあまりしてこなかった。しかし人口が減少に転じ高齢化が進む中、外国人観光客を増やさなければ観光の将来は厳しい。フランス各地の取り組みが、伊豆にとって参考になるかもしれない。(
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